こころのペリカン便り

Column

【心療内科 Q/A】「『心配休憩』って何ですか?~ポジティブ心理学の考え方より」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

このストレス社会において多くの人々が、余りに忙しくなりすぎて、自由な時間にも、職場に残してくるべきところの心配事をあれこれ考えてしまいます。つまり、仕事上の難題に心を奪われてしまい、心から笑ったり、楽しんだり、あるいは家族と喜びを分かり合ったりする能力をなくしているのです。

 

 

人生最良の時間を、常に悩み事を抱えて過ごしている人々があまりに多すぎるのです。彼らは、仕事のこと、周囲のこと、子どもたちの環境のこと等について心配をします。しかし、心の奥では、心配事のそのほとんどは、実際には起こらないことも、どこかで分かっているのです。

 

 

作家のマーク・トゥエイン(「トムソーヤの冒険」著者)が、「わたしは多くの問題を抱えていたが、実際に起きたのはその一部だった」と言っている通りなのです。

 

 

心配癖がつくと、時として生活の質(QOL)が劇的に落ちてしまうことすら起こりえます例えば、心配のあまり、つい過剰に働き過ぎてしまうことで、月曜日の朝はみぞおちのあたりに虚脱感を覚えながら目覚め、自分をどんどん摩耗させていくような感覚になっていく……といったことはありませんか。

 

 

そういった心配癖を克服するためのシンプルな戦略の一つとして、心配するためだけの特別な時間をスケジュールに組み込むこと――心配休憩」をとるという方があります。

 

 

困難に直面していると、四六時中、そのことばかり考えてしまいがちです。そうではなくて、心配事を考えることだけにあてる「一定の時間を作るのです。例えば、「夕方の30分」といった形です。その心配事にあてる時間中は、とことん悩みや困難について考えてもいいでしょう。

 

 

でも、その時間が終わったら悩み事からすっと離れて、何かもっと生産的なことをするように自分を鍛えなくてはなりません。例えば、自然の中を散歩するとか、感動を与えてくれる本を読むとか、身近な人と心温まる会話をするなどです。

 

 

もし、一日のその決めた時間以外の時に心配をしたくなったら、その心配事をノートに書き留めておけば、次の「心配休憩」に持ち越すことが出来ます。シンプルながらも強力なこのテクニックを用いれば、心配事に費やしていた大量の時間は徐々に減り、最終的にはその習慣は永久に消えてなくなるでしょう。

 

 

 

当院では、不安症全般性不安症をはじめ、

うつ病、躁うつ病、適応障害、自律神経失調症、

摂食障害(過食症)、パニック症、睡眠障害(不眠症)、

月経前症候群(PMS)、統合失調症、強迫症、恐怖症、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

過敏性腸症候群(IBS)、社交不安症、心身症など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。