こころのペリカン便り

Column

【心療内科Q/A】「入眠前に難しい本を読むと眠くなるって本当ですか?」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

日中に難しい本を読んでいる際に、ついウトウトと眠くなってしまった経験がある方も少なくはないでしょう。それを逆に利用して、睡眠障害(不眠症)の中でも、特に「入眠困難(ベッドに入ってから中々寝つけない)」に悩まれている方が、「枕元には難しい書籍(哲学書等)を置いて眠れない時に読むようにする」という習慣を通して、入眠困難を解消された例もあるのです(但し、スマホやタブレット端末での読書は、ブルーライトにより却って覚醒を促してしまうので、あくまで紙の本にされて下さい)。

 

 

何故、難しい本を読むと眠くなるのでしょうか。難しい本を読みますと、脳内で苦痛を取り除くβエンドルフィンという物質が分泌されます。この物質には、鎮静効果・リラックス効果などがあるため、それが眠気や眠りに繋がることが知られています。

 

 

このことと原理は異なりますが、眠ることを目的とした“読むだけで眠くなる本というものも発売されています。これは眠たくなるように、メタファー(暗喩)と呼ばれる自己暗示の言葉・単語が文章に散りばめられており、読んでいる内に不思議と眠たくなるというものです(「sleep(スリープ)」・「sheep(シープ)」…を繰り返すのも同じ原理の一つです)。

 

 

大人向けのものとしては『読むだけで深~い眠りにつける10の話』、子ども向けですと『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』といったものが、日本ではよく知られています。

 

 

もし眠れなくとも、目を閉じて横になっているだけで脳は「休息モード」に入ってくれています「眠れない。どうしよう」と思わず、「脳を休めることは大切だよね」と思って、リラックスしてベッドに入られて下さい。

 

 

 

このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、睡眠障害(不眠症)をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、心身症、

摂食障害、パニック障害、自律神経失調症、ネット依存、

月経前症候群、統合失調症、強迫性障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。