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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
パニック障害の一番の悩みとして、「パニック発作(過呼吸)」を挙げられる方は多いことでしょう。そういった方は、まずこの過呼吸をコントロールする方法を知ることが大切です。
前回・前々回のコラムに記載しましたが、まずご自分が安静時に1分間に何回呼吸をされているかを知ることから始まりますが、ご自身の呼吸の状態をチェックする視点は以下の4点になります。
(1) 呼吸が速過ぎていませんか?:前々回のコラムにおいて、日本人の平均は「1分間に15~19回」と記載させて頂きましたが、他の報告によると「1分間に10~12回」とされているものもあります。いずれにしても、1分間に10回を上回った方は「3・3呼吸」を用いて、1分間に10回の呼吸ペースにされることを推奨します。余談ですが、この呼吸のペース(1分間に10回)は、自衛隊の方も「有事の際」に冷静さを保てる呼吸数として推奨されている数値だそうです。
(2) 呼吸が深さはどうですか?:呼吸をする時に、胸が広がり過ぎるような感覚があるようならば、口呼吸による胸式呼吸(浅い呼吸)をしてしまう癖がついているかもしれません。できることならば、腹式呼吸(深い呼吸)でお腹の「丹田(たんでん)」を意識されたような呼吸をされると良いでしょう。
(3) 他の方よりも「ため息」や「あくび」が多くありませんか?:案外知られていませんが、ため息やあくびが多いのは、過呼吸の兆候の可能性があるのです。ご自分では中々気が付きにくいことですので、ご家族や周囲の方々から、そういった指摘を受けられたことはないでしょうか。また、実際過呼吸の発現前にため息やあくびをしていたことに、後になって気が付かれる患者様も少なくありません。ただ当時は、自分が疲れているからだと思われていたそうです。
(4) 外出に誘われたり電話が鳴ったりした際に、深く息を吸って止めていませんか?:1回だけであっても、時として、こういった些細なことが、過呼吸の悪循環に繋がることがあります。
皆様はこの4点を見られた時、どの程度、ご自身に当て嵌まるものがあったでしょうか。まずはご自身の正しい現状を知ること(セルフモニタリング)、そしてそれを受け入れることから、治療はスタートしていくのです。
このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、
気になる点がありました方や、
興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、
パニック障害(パニック症)、不安障害(不安症)をはじめ、
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