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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
人は「変化に対する具体的な行動(第一歩)」を踏み出し始める前から、実は既に「内面(心)」の中で変化が開始されて、ある程度の段階まで進んでいると考えるのが、「行動変容のステージモデル」です。これは、1980年代に「禁煙」に対する生活習慣改善の研究から始まったモデルですが、今では禁煙に限らず、様々な生活習慣改善にも共通するモデルとされています。ダイエット、断酒行動、そして節ネットにも当てはまる考え方です。
この「行動変容のステージモデル」を知っておくことのメリットは主に2つあります。まずは実際に何か行動変容をしたいと考えられている方(=「対象者」)にとって、自分が現在どの程度の意識段階の位置にいるのか、把握することが出来ること。もう1つは、その対象者を援助する側(=「サポーター」や「治療者」)が、その対象者の現在の段階に合わせて、最適なサポートや治療を準備しやすくなることです。
「行動変容のステージモデル」では、そのステージを以下の5つに分けています。
1.無関心期:行動を変容することに全く関心のない時期
2.関心期:行動を変容することに関心はあるが、実行する意思はない時期
3.準備期:行動を変容したいと思っている時期
4.実行期:行動変容が見られるが、持続する自信がない時期
5.継続期:行動変容が見られ、維持にも自信がある時期
同じ5つの時期について、次のように説明することも可能ですので、よりしっくりくる方で認識して頂いて構いません。
1.無関心期:現在実行していないし、関心がない
2.関心期:現在、実行していないが、6か月以内に実行しようと考えている
3.準備期:現在、実行していないが、すぐに実行しようと考えている
4.実行期:実行し始めて、6か月未満である
5.継続期:実行し始めて、6か月以上継続している
人の心はアンビバレンツ(両価性)を常に持っており、「そのままでいたい」と「変わりたい」といった“心の揺らぎ”を感じています。そして、このステージ中において、そのバランスがちょうど半々になるのが「実行期」だとも言われています。行動が変容し始めた時期である「実行期」に周囲が如何に支援やサポートをしていくかの重要性がここにあると言えるでしょう。
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