こころのペリカン便り

Column

【心療内科 Q/A】「“不眠”の症状が出ていても、睡眠薬が処方されないケースはありますか?」【睡眠薬Q&A】

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

気分障害(うつ病や躁うつ病)、統合失調症、認知症、アルコール依存症等の

患者様は、その病気に付随して“不眠”の症状が現れることがよくあります。

その場合、まずはその主症状(例:うつ病の抑うつ症状など)の治療を

メインに行っていくことになります。

そしてそれでもなお必要であれば、それに併せて睡眠薬を用います。

 

 

このような心の病気に起因する“不眠”の場合、抗うつ薬の投与と同時に、

睡眠薬を処方することがあることもあれば、

睡眠薬は投与せず、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬などを用いて、

睡眠をコントロールしていく場合もあります。

 

 

例えば、統合失調症の患者様で、入眠困難の不眠に悩まれている方に、

抗精神病薬のセロクエル(一般名クエチアピン)等の投与が有効である、

といった研究報告を挙げることが出来るでしょう。

 

 

また、心療内科や精神科において、非常によく使われれいるお薬の一つでのある

「デパス(一般名エチゾラム)」は、抗不安薬に分類されていますが、

実際には、睡眠薬のような使われ方(=就寝前服用)をされているケースも

かなり多いと言われています。

(但し、デパスは人に拠りましては依存性が高いこともありますので、

最近では処方頻度が、一時期よりかなり減ってきている傾向にはあるようです)

 

 

 

あくまでも睡眠薬は、患者様の「緊張状態」を緩和し、

リラックスした安心した状態へ導く為に用いられるものです。

従って、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬等により、

同等の効果(抗不安・抗緊張効果)が得られているようであれば、

無理に睡眠薬を用いる必要はない、という訳なのです。

 

 

 

 

このコラムを読まれて、

ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、睡眠障害をはじめ

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、摂食障害、パニック障害、

自律神経失調症、月経前症候群、統合失調症、強迫性障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。