こころのペリカン便り

Column

【心療内科 Q/A】「『悪夢障害』について教えて下さい」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

「悪夢」は、大抵は起きていて意識がある時の体験に基づくものが多く、その内容は現実味を帯びています。例えば、不審者に追いかけられたり、何か取返しのつかない大きな失敗をして責められたり、高い崖から突き落とされたりするような内容…等々が有り得ます。このように悪夢は、単なる夢と違って、不安や恐怖、怒りや嫌悪といった強烈なネガティブな感情や不快感を伴うことが多いのも特徴でしょう。

 

 

毎晩のように悪夢に苦しまれている場合は、「悪夢障害(Nightmare Disorder)という睡眠障害の一種の疑いがあります。悪夢障害」とは、悪夢を繰り返し見ることで、睡眠が妨げられ、日常生活や社会生活に大きな支障を来たす睡眠障害を呼びます悪夢による中途覚醒は勿論のこと、「また悪夢を見るのではないか」と眠ることが怖くなってしまい、日中に強い睡魔に襲われ、著しい注意力の低下や事故の原因にも繋がりかねません

 

 

世界的に使われているアメリカ精神医学会の『DSM-5』や、国際睡眠分類第3版(『ICSD-3』)には、「悪夢障害」の診断基準が示されています。また、悪夢障害に悩まされている方は意外と多く、海外の研究では、悪夢障害の生涯有病率は「67~90%」であるという報告もなされています。

 

 

「悪夢障害」の治療としては、夢をみているとされる「レム睡眠」を抑制する作用のある三環系抗うつ薬などによる投薬治療が第一選択肢として提示されています。

 

 

 

このコラムを読まれまして、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、睡眠障害(不眠症)をはじめ、

うつ病、躁うつ病(双極性障害)、適応障害、不安症、

心身症、ストレス関連障害、自律神経失調症、

パニック症、月経前症候群(PMS)、摂食障害(過食症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

統合失調症、強迫症、過敏性腸症候群(IBS)など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。