こころのペリカン便り

Column

【心療内科Q/A】 「『強迫性障害(強迫症)』の治療について①」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

強迫性障害(強迫症)の治には、医師による心理教育や必要であれば投薬治療、そして心理療法(特に、認知行動療法)の有効性が高い、ということを以前同コラムにも記載させて頂きました。

 

 

心理療法においては、よく原因やキッカケを探すことが有効な場合が多く見られますが、強迫性障害(強迫症)の治療の場合は、必ずしもそうとは限りません本来、強迫観念や強迫行動(強迫儀式)には、合理的な意図や理由がなく、そのことに患者様自身も気づいているからです。

 

 

私たちは病気に限らず、嫌な事や辛いことが起こると、「どうしてこんなことになったのだろう?」と、原因があるから結果があるという因果論で考えようとしがちです。そして、原因を探して対処(あるいは除去)しようとします

 

 

強迫性障害(強迫症)に苦しまれている時も、例えば「不潔恐怖・洗浄強迫」であったならば、自分の手についている汚れ(原因)が嫌なので、汚れを取り除こうと必死に手を洗います。洗っている時には嫌なことを忘れられたり、洗った直後は気持ちがスッとしたりしますが、すぐに後悔の念に襲われます。再び強迫観念が現れると、再度同じことを繰り返し、そんなことをしている内に、手洗いが生活の中心となる状態に陥っていきます。

 

 

これを「因果論」的に考えようとしても、自分がこんな風になったのは、手に汚れがついているからだ」となってしまい、結局思考の堂々巡りになるに過ぎません。

 

 

よって、強迫性障害(強迫症)を治すには、この発想が、汚れ(原因)から逃げていたから病気になったのだに変わり、最終的には自分を苦しめている症状は、自分で作っていたのだと理解できるようになりこと。これが治療の最初の一歩となるのです

 

 

 

当院では、強迫性障害(強迫症)をはじめ、

パニック障害(パニック症)、不安障害(不安症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、適応障害、自律神経失調症、

摂食障害、睡眠障害(不眠症)、心身症、恐怖症、

月経前症候群、統合失調症、過敏性腸症候群、

社交不安障害、ゲーム障害、ストレス関連障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。