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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
同タイトル「『適応障害』で休職を勧められましたが、正直迷っています…」として、今まで2回に渡りこのコラムを記載させて頂いております(参照:「1回目」・「2回目」)。今回はその「3回目」となります。
「適応障害」との診断を受けられる患者様には、自己犠牲的なまでに仕事に忠実な方が目立ちます。医学的には、それを「過剰適応」と表現しますが、多分に漏れず、そう言った方々は、自虐的で盲目的な側面があります。課せられた目の前の仕事をこなすことを、何よりも最優先され、例えご自分の身体を壊されても意に介されず、仕事から離れることをよしとしません。
こういった方々にとっては、人生は会社中心に回っています。決してそのことが一概に悪いとは言いませんが、そのように見える患者様に、「ご自分の身体を壊されてまで、命を削られてまでやる必要のある仕事ですか?」と、お伺いしますと、はっとして複雑な表情をよくされます。
こういった方は、仕事が自分の人生そのものである、という自覚のもとに取り組まれていう訳ではありません。ただただ、課せられた仕事をひたすら盲目的に、近視眼的にこなされているだけなのです。
ですので、もしもご自分が、仕事の重圧(プレッシャー、ストレス等)を懸命に跳ね返そうと努力されており、そのことで体調(あるいは、メンタル)に変調を来し始めているようであれば、一度立ち止まって、「本当に自分の身体を壊してまで、やらなくてはいけない仕事なのだろうか?」と自問されてみて下さい。「いやいや、家族を養わないといけないし、食べていくためには仕方がないんだよ」と反論されるかもしれません。
……確かに経済的な問題により、働き続けなければならないことはあるでしょう。しかし、それならば、尚更倒れてしまうわけにいきません。一度立ち止まって、場合によっては一旦休まれて、心身のケアを行う必要があります。一旦休んで、心身の健康を取り戻されて、後30年働き続ける方が、最終的には経済的に頭を抱えることなくなるのです。
たった一度しかない人生を、会社の付属物として終わらせないで頂きたいのです。「周りに迷惑が掛かるから」と休養を尻込みされる必要はありません。それに関しては、決して我が儘でなく、勤労者の権利でもあり、長く働いていくための「セルフコントロール」そのものなのです。
このコラムを読まれまして、ご自分の現在のご状況として、
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どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、適応障害をはじめ、
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また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っております。カウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
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