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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
一口に「不眠」と言いましても、その原因は様々です。中医学(漢方)においても「不眠」に至る原因として、例えば「色々と考え過ぎてしまうことで眠れない」タイプや、「イライラしてしまって眠れない」タイプ、あるいは、「冷えてしまって眠れない」タイプもあれば、逆に「身体に熱がこもってしまって眠れない」タイプ……等々、様々な不眠のタイプがあり、どのタイプの不眠であるかによって、処方される漢方薬は異なります(詳しくは『不眠のタイプ別解消法』をご参照下さい)。
体力が低下し、心身が疲労しているにも関わらず、気が昂って眠れないタイプの不眠(睡眠障害)の改善には「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」という漢方薬が睡眠薬として使われています。不眠のタイプとしましては、比較的初期の不眠症や、西洋薬の睡眠薬だと効き過ぎてしまう方、あるいは、自律神経失調症による不眠症の方に合うと言われています。加えて、どちらかと言うと「虚証(やせ型)」の方に用いられます(「裏熱虚証」タイプ)。
また、このタイプの方は、「盗汗(とうかん)」と呼ばれる寝汗をかきやすい傾向があるのも特徴です。
繰り返しになりますが、全ての不眠の方にこの漢方薬が奏功する訳ではありません。患者様の体質(=「証」)を診て、医師の判断のもと漢方薬は処方されるからです。ただ、効く方の場合は、2週間ほどすると改善が見られることが知られています。
中医学(漢方)では、一見すると同じ症状に見えたとしても、患者様の体質(「証」)によって異なる漢方薬が処方される、「同病異治(どうびょういち)」の考え方に拠ります。ですので、自己判断で、薬局などの市販の漢方薬を選ぶよりも、きちんと医師に診てもらって処方を受ける方が、ご自分に最適な漢方薬が見つかり易くなることは間違いないでしょう。
なお、これらメンタルヘルスに関する漢方薬(漢方療法)は、当院のような心療内科クリニックにおいて、保険適用で処方することが可能です。ご希望の患者様は、診察時に医師の方にお申し出下さい。
当院では、睡眠障害(不眠症)、自律神経失調症、
うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、心身症、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
パニック障害、月経前症候群、ストレス関連障害、
統合失調症、強迫性障害、過敏性腸症候群など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。