こころのペリカン便り

Column

【心療内科 Q/A】「『過食発作』を漢方(中医学)から考えると…?」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

過食発作がひとたび起こると、食べても食べても食べ足りず、理性が働かなくなってしまいます。大量に買ったお菓子を何袋も食べてしまったり、レストランや食べ放題で食欲のストップが効かなくなってしまったり…といった異常な食欲が現れてしまいます。

 

 

ここに至る方の多くは、落ち着かない気持ちや不安、イライラした気分を、何とかして鎮めようと懸命な気持ちでおり、その鎮静手段として「食べる」方法を取られている方が殆どです。

 

 

以前同コラムにて、「自律神経系(交感神経・副交感神経)」の観点から「過食発作」のことを記載しましたが、今回は中医学(漢方)の観点から過食発作について書かせて頂きます。

 

 

このイライラした状態を、食べることで鎮めようとしている」状態は、漢方的には肝鬱化火(かんうつかか)による胃実熱証(いじつねっしょう)と診断されます。これはどういうことかというと、食べ過ぎた物から熱邪(ねつじゃ)が生み出され、胃に熱がこもりすぎている状態ということです。

 

 

実際、過食発作の際には、一気に身体(主に上半身)が熱くなり、異常なまでに汗を掻いてしまわれる方は少なくないでしょうし、場合によっては、体温を測ると「微熱以上の熱」が出てしまっている方もいらっしゃられます。

 

 

「胃」を中心として「熱」が出ている状態は、大変辛いものです。このような状態に陥ってしまわれた際、まずは「胃の熱」を下げることが肝要です。アイスミントティー」や「アイスコーヒー」(この2つは特に胃を急激に冷やします)で、一時的に胃の熱を冷ますと少し楽になるでしょう。

 

 

ただし、あくまでもこれは「一時的な応急措置」に過ぎないことを忘れないで下さい。

 

 

胃熱を冷まし、食欲を抑えるための食習慣は、「よく噛むこと」です。一口につき30回を目安にして、よく噛んでください。噛むことを習慣化出来ればなお良いでしょう。噛むことで、気分が落ち着き、満腹感も出てきます。

 

 

10回噛むと、消化が良くなり、

20回噛むと、歯や歯茎が綺麗になり、

30回噛むと、精神的に落ち着き、食べ過ぎを防ぎ

40回噛むと、顔のむくみがとれ、頭の血行が良くなる。

 

 

……と、漢方(中医学)では考えられているそうです。

 

 

 

このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、

自律神経失調症、心身症、摂食障害(過食症)をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、

パニック障害、睡眠障害(不眠症)、

月経前症候群、統合失調症、強迫性障害、

過敏性腸症候群、アルコール使用障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。