こころのペリカン便り

Column

【心療内科Q/A】「熱中と依存症の見分け方~インターネット・ゲーム障害の場合」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

どのレベルまでが“健全な熱中”で、どのレベルから“依存症”なのか?ということは、単に長時間インターネットやゲームに時間を費やしている、ということだけで判定はできません。時間はそこまで長くはなかったとしても、既に「依存症」に陥っている場合もあれば、長時間行っていても一時的な熱中という場合もあります。単純に「時間」だけで判断は出来ないということです。

 

 

依存症のレベルと判断される、最も重要なポイントの一つは、インターネットやゲームへの使用によって、日常生活や社会生活を滞りなく送るための機能(能力)が低下し、支障が生じてしまっているかということです。

 

しかし、時にはそれでも、“単なる熱中”と“依存”の見分けが困難なこともあり、そういった際には、以下に記載するような事柄が起きていないかどうかが、より具体性を持ったポイントとなってくることでしょう。

 

 

★とらわれ(没頭:そのことしか頭になくなる

★離脱症状:ゲームを止めるとイライラや不安、気分の落ち込み等が出てしまう

★耐性:徐々に時間が長くなっていく

★コントロール(自己制御)が出来なくなる:「止めよう」と思っても自分の意志では止められなくなる

★他の活動への興味関心の低下:以前と興味関心や、価値観が変化してくる

★「結果のフィードバック」の消失:現実への問題に向き合わず、さらに使用が増える

★使用についての欺瞞行為:プレイ時間や費用、行動等を正直に答えなくなってくる

★逃避的使用:本来現実世界において満たすべき欲求(例:承認欲求・所属欲求・安全欲求など)をオンラインの世界で行おうとする

★現実の課題や人間関係(家族・友人)よりも優先するようになる

★再発と後遺症:「完治」はせず、「寛解」状態に留まる。一旦止めても高い再発リスクが残ってしまう

 

 

 

長い長期休暇中は、依存のキッカケにもなりやすい期間です

このコラムを読まれまして、

ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、ゲーム障害、ネット依存、スマホ依存をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、摂食障害、

パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、心身症、

月経前症候群、統合失調症、強迫性障害、

過敏性腸症候群、アルコール使用障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。