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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
以前同コラムにて、女性の発達障害(自閉スペクトラム症やADHD)は見逃されやすいことについて記載させて頂きました。
幼少期や学童期には見逃されやすい女性の発達障害ですが、彼女たちの問題が顕在化してくるのは、多くは思春期に差し掛かって以降です。
思春期以前は、通常の知的能力の持ち主であれば、例え発達障害の症状や特性を持っていても、それなりに対応できる範疇のものも少なくありません。多くの場合、小中学校あたりまでは、そこそこ乗り切れることが多いようです。
例えば、ADHDの特性により、試験でケアレスミスを連発してしまっても、問題を解くスピードが速ければ、その分見直しに時間を掛けることで修正ができます。しかし、思春期以降は、次第に勉強が難しくなり、対応が追い付かなくなってしまいます。
さらに、その頃にはクラス内の人間関係も複雑になってきます。仕草や表情から相手の気持ちを読み取ることが難しい自閉スペクトラム症(以下、ASD)の人は、周囲から「変わった人」と扱われてしまうことも増えてきます。ADHDの人も、衝動的な振る舞いなどが原因で、孤立することがあります。また思い付きで発言してしまうことが多く、そのせいで人間関係を悪化させるキッカケを作ってしまうことも起こり得ます。
さらに、社会に出て、その荒波にさらされるようになると、いよいよ発達障害の特性が明確化していきます。段取りを組むのが苦手でスケジュールが守れない、予定が変更になるとパニックを起こしてしまう、遅刻を繰り返してしまう…などです。あるいは、周囲と協調して取り組むことができない、上司の指示通りに動けない…などといった問題も時には見られるようになります。
発達障害の方の多くは、標準以上の知能を持っています。そのため、ある程度の業務はこなせるのですが、得手不得手は明らかです。
このように社会人1~2年目で不適応を自覚され、精神科を受診されるといったパターンが近年増えてきているのです。
このコラムを読まれまして、
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