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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
「アンガーマネジメント(怒りのコントロール法)」の第11回です。アンガーマネジメントは、ADHDを始めとした発達障害の方に限定されたものではなく、どんな方が使って頂いても役立つスキルの一つです。
私たちが無意識の内によく用いてしまっている言葉の中に、「なんで……」というものがあります。この「なんで……」という言葉が、「怒り」と関係してくることがあるのです。
まず、この「なんで……」という言葉は、過去を振り返って、失敗の原因を探る時に用いる言葉です。加えて、「なんで……」は「……ない」という言葉と結び付きやすく、「なんでできないのだろう」といったような、自分を責める気持ちや、自分自身への怒りの感情を招いてしまいます。
また、この言葉(例:「なんでできないの?」)を用いて相手に尋ねてしまうと、尋ねた側はそのようなつもりはなくとも、問われた相手は、「自分の失敗を責められている」「自分は怒られているのだ」と受け取ってしまうこともあります。
もし、ご自身に無意識に「なんで……」という言葉を用いる癖があるようならば、要注意です。実際に口には出していなくとも、内心で唱えてしまう(=「セルフトーク」)のも、自責感情を引き起こし易くなります。
口癖はいつの間にか習慣化して身に付いてしまったものですので、意識すれば変えることが出来ます。「なんで……」に代わるものとしてお勧め言葉は、「どうしたら……」です。
「どうしたら……」は、次の成功を導くための、前向きで未来志向型の問い掛けになります。加えて、「どうしたら……」に結び付きやすい言葉は、「……できる」になります。「どうしたら……」と自問すれば「……できるかな?」と前向きな言葉が自然に出てきます。
「なんで……」を「どうしたら……」に置き換えて、前向きな言葉をぜひ味方につけていって下さい。
このコラムを読まれまして、
ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、
興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)をはじめ、
うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、摂食障害、
パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、心身症、
月経前症候群、統合失調症、強迫性障害、
過敏性腸症候群、アルコール使用障害など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また、ご希望の方には、アンガーマネジメントについてのご相談も承っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。