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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
「強迫性障害(強迫症)」の中でも、国内外問わずに多いとされるのが「加害恐怖・確認強迫」と「不潔恐怖・洗浄強迫」です。今回のコラムでは前者の「加害恐怖・確認強迫」について記載させて頂きます。
例えば、ガスコンロの火を消したかどうかが気になり、家に戻って「消えている」と確認しても、再び家を出ると「消えていなかったかも…」と、また家に戻るということを繰り返します。それとともに、「火が燃えて広がり家事になる→消防車がくる→家事を出した家だと近所の人から白い目で見られる…」というように、妄想は悪い方悪い方に転じていきます。
加害恐怖・確認強迫の方々が最も恐れていることは、「火を消し忘れて家事になること」そのものです。自分自身が「加害者」となり、人に批難されて責任を取らされるのを恐れるのです。自分に責任が降り掛かることが恐怖の中心といっても過言ではないでしょう。
加害恐怖・確認強迫には、先述の例のようにガスコンロの火を消したかどうかの他にも、様々な強迫観念があります。よくあるものを以下に挙げさせて頂きます。
●玄関の鍵を掛けたかどうか
●水道の蛇口をきちんと締めたかどうか
●財布やクレジットカードを落としていないか
●雑踏を歩いた時や混雑した電車の中などで、近隣の人を誤って傷つけていないか
●電車やバスの中で痴漢をしていまいか
●自動車の運転中に人を撥ねてはいないか
……上記の事柄は、勿論実際には何もしていないし、何事も起きていないのですが、その確証を得ようと、何度も繰り返し、同じ所や同じ事柄を繰り返し確認してしまうのです。
そして、この「加害恐怖・確認強迫」の中には、仕事上のミスで自分の評価が下がることを恐れる「ミス恐怖」もあります。例えば、仕事の用件をメールしなければならないのに、「本当にこの送信ボタンを押しても大丈夫か?」「もし間違って送信して、大事な情報を漏洩させてしまったら…」「それがきっかけでリストラされたら…」等と考えてしまい、何時までたってもメールが送れないということもあります。
また、手書きの書類をパソコンに打ち込む仕事をしている時、間違いなく打ち込んだかどうか、手書きの紙とパソコン画面を何度も繰り返し確認しますが、何回確認しても間違っているような気がするので、いつまで経っても書類の作成が終わりません。
このようなことをしている方が、仕事上の評価は上がらず、むしろ下がってしまうということを、ご自身が気づいていたとしても、ひたすら無意味な確認を続け仕事にならなくなってしまうのが、「ミス恐怖」の特徴だとも言えるでしょう。
当院では、強迫性障害(強迫症)をはじめ、
パニック障害(パニック症)、不安障害(不安症)、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、
うつ病、躁うつ病、適応障害、自律神経失調症、
摂食障害、睡眠障害(不眠症)、心身症、恐怖症、
月経前症候群、統合失調症、過敏性腸症候群、
社交不安障害、ゲーム障害、ストレス関連障害など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っております。カウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。