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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
前回のコラムにおいて、女性の自閉スペクトラム症(以下、ASD)の方の中には、「記憶のフラッシュバック」に悩まれている方も少なくないことを記載させて頂きました。
何故、こうした現象が起こりやすいのかと言いますと、ASDの方の「記憶の残り方」の特性に拠ります。フラッシュバックは、基本的には過去の辛い出来事がトラウマになって起こる現象です。
そして、一般にASDの方の記憶の特徴としては…
〇 数字や日時、物の名称等、決まっていることが覚えやすい
〇 その時の場面を画像として記憶している
〇 怒られた時、恐怖体験等、情動的な思い出が残りやすい
…といった所があるため、過去の辛い場面の記憶が、人よりも明瞭に記憶に残ってしまいやすいのです。
そして、こういった「記憶のフラッシュバック」が起こり易いのは、心や身体が不調な際や、疲れている時だと言われていますので、ご自身の心身の調子を安定させておくことが必要になってきます。
ASDの方は何でも記憶に優れている、ということではなく、「覚えていやすいこと」と「覚えておきにくいこと」があるということです。
「覚えておきにくいこと」としては、出来事の全体像やその意味、他者の意図など、曖昧で多様な解釈ができる内容であったり、他者の顔を覚えたりすることを苦手とされており、そのことでお悩みの方はかなりいらっしゃられます。
このコラムを読まれまして、
ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、
興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、
大人の発達障害(ASD、ADHD含む)をはじめ、
うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、摂食障害、
パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、心身症、
月経前症候群、統合失調症、強迫性障害など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。