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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
「カウンセリングって何をするのですか?」という質問は、皆様のご想像以上に多いものです。
カウンセリングは、専門的な訓練を受けた職業人(プロフェッショナル)としてのカウンセラーが、来院された患者様の精神的な症状や、それに関連する身体的な不調に対するお悩み、あるいは、心の内に溜めてしまっていた苦悩を受け止めて、一緒に解決策を見つけていこうとする「お話し療法」と考えて頂いても良いかと思われます。
実際、皆様も誰かに話すことで、心が軽くなったり、考えが整理出来たりされたご経験をお持ちでしょう。例えば、親しい人に気になっていることを話し、聞いてもらっている内に気持ちが晴れたり、相談事を話す内に先の見通しが立ったりしていきます。
大抵の場合は、親子や兄弟姉妹、先輩や友人たちに相談することで事足りるのですが、ごく個人的な、それもご自身の秘密(秘匿している部分)に関わってくるような事柄は、例え親や夫婦であっても話しづらいものです。そういった際に、カウンセラーの出番となってきます。
心のケアの重要性が認められてきた現在、カウンセラーが常駐する心療内科や精神科は増えてきていますし、時間に余裕を組まれている場合(特にご初診の場合など)は、医師が自らカウンセリング(精神療法)を行うケースも少なくありません。また文部科学省の強い後押しにより、スクールカウンセラーの配置が一気に進められたことから、カウンセラーの存在や名称は世間一般的にもよく知られるようになりました。
「カウンセリングって何をするのですか?」の本題に戻りますが、このカウンセリング(お話言葉治療)は、その方の大っぴらにはしていない、心の内の秘密に関わることだけに、「何か神秘的な暗示的な治療をするのではないか?」と一般に受け取られがちな側面があります。「カウンセラーは心の奥底を見通す力があるのではないか」とか、「自分が考えもしなかったようなスーパーミラクルな解決策を与えてくれるのではないか」等といったイメージを持たれてしまわれている方もいらっしゃられるようですが、残念ながらそれはかなり誤解されたイメージでしょう。
どれほど有能なカウンセラーであったとしても、患者様ご当人に代わって、心の悩みを解決することは出来ません。問題を解決するのは、あくまでもカウセリングを受けにいらっしゃられた患者様ご自身なのです。また、実際患者様ご自身も、悩みが長期化していたり、深刻になられていたりされる方ほど、ご自分なりに色々と勉強をされていたり、書籍を読まれて対処・工夫をされていたりします。
つまり、心の問題解決を援助するカウンセリングとは、「カウンセラーは患者様が、問題に取り組まれるプロセスを援助し、促進させる」と定義づけることが可能でしょう。
医療における様々な治療法も、実は患者様に本来備わっている自己治癒力や免疫力を活性化させることを基盤においているように、心の問題解決(治療)の場合も、患者様の本来持っている自助力を基盤にしており、その自助力が高まることを目指しているといっても過言ではないでしょう。そして、どのようにすれば、患者様の自助力を、より引き出して高めていくことができるのか、そこにカウンセラーの力量や工夫が求められてくるのです。
このコラムを読まれまして、
ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、
興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、
大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)をはじめ、
うつ病、躁うつ病(双極性障害)、不安障害、適応障害、
パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、心身症、
月経前症候群、統合失調症、強迫性障害、摂食障害、
過敏性腸症候群、アルコール使用障害など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
また、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリングも行っております。カウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。