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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
以前同コラムにて、大人のADHDの方への時間管理法の1回目として、「バーチカルタイプの手帳の活用」についてご紹介をさせて頂きました。今回はその2回目です。
ADHDの方の特性の一つとして「時間感覚」の課題があります。どちらかと言うと、時間感覚の把握が苦手で、時間の見積もりが甘いという傾向があります。「まだ大丈夫だ、まだ間に合うだろう」という気持ちが前面に出てしまい、結果として、中々作業に着手出来なかったり、予定の時間に間に合わなかったり…といったことが起きてしまいます。
ADHDの方の傾向として、所要時間を見積もる際に、突発的なイレギュラーな出来事が入る可能性と、それに要する時間の見込みを、考慮に入れにくい傾向があるようです。「ギリギリ」な時間で予定を組み込むのではなく、かなり幅を持たせて時間に余裕のあるスケジューリングをすることが大切になってきます。
また、時間感覚の弱さを改善する方法として、時間を体感してみたり、時間を目に見える形にしたりする(視覚化する)というやり方があります。
「時間を体感する」方法としては、朝の支度など、いつも行うような事柄が、実際にどの位の時間が掛かるのかを測ってみる方法があります。あまり細かくせず、例えば、「洗面所で20分」といったように場所ごとに測ってみるのも良いでしょう。
「時間を目に見える形にする」方法としては、まずは「アナログ時計」の使用をお勧めします。これは室内時計にも言えることですが、腕時計や携帯の時計表示も「アナログ時計」の方が、時間感覚を養う上では有効です。また「砂時計」の利用という方法もあります。「砂時計」といっても、「30分計」等といった長めの時間が分かるものが良いでしょう。
時間感覚や時間の見積もりに自信が無い方は、ぜひ上記の方法を試してみられて下さい。
このコラムを読まれまして、
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