こころのペリカン便り

Column

【心療内科Q/A】「大人の発達障害です、『信頼できる相談相手』ってどんな人でしょうか?」【大人の発達障害】

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

大人の発達障害(あるいは、その傾向)をお持ちの方にとって、信頼できる相談相手ほど有難い存在はありません。

 

 

発達の特性がある方には、大多数の人とは異なる「選好性」というものがあります。

そのため、自分ひとりで社会に適応する方法を考えていても、大多数の方が持つ考えが見えてこないことがあります。

困った時に独りで悩んで答えを出すと、その答えが一般常識とずれてしまい、事態が増々混迷してしまうことがあるのです。

 

 

そこで誰かに相談し、ご自分の選好性(特性)を確認することができれば、より適切な対応や対処、回答をすることが可能になります。

 

 

 

相談相手は、もし可能であれば、話をある程度さえぎらずに聞いてくれる人が良いでしょう。

 

相談した時、すぐに結論を出したり、アドバイスをしたりする人ではなく、まずは自分の話をじっくりとしっかり聞いてくれるような人です。

 

人は、誰かに話を聞いてもらうことで、自分の考えを整理することが出来ます。話をきちんと聞いてくれる人に相談をすると、時間が多少掛かったとしても、最終的には自分自身で考えをまとめ、決断を下せるようになります。

 

 

 

相手が基本的には話を聞いてくれて、時々考え方の参考になるようなことを、少し“提案”してくれるようであれば、より一層助かります。

 

相手に“意見”や“アドバイス”を言われてしまうと、時としてご自身の特性に合わないことも多く、より混乱をする原因にもなり兼ねませんが、“提案”であればじっくり検討できます。

 

 

 

この“提案”というのは、「こんな考え方もあるよ」とか、「こういう本が参考になるかもよ」といった形で、押しつけにならない程度の情報提供をしてくれる、ということです。

 

もし、このような話し方をしてくれる人が身近にいらっしゃられたら、困った時に相談するようにされてみられては如何でしょうか。

 

 

 

 

また、そういう相手との相談を繰り返していくことで、信頼関係が出来てこられたら、今度は相手の“意見”を聞いてみるのも良いかもしれません。

 

ご自分の特性をある程度理解してくれている方からの助言であれば、実際参考になることも多いものです。

 

 

 

信頼できる相談相手を見つけて、困った時には話しかけ、「相談して良かった」という経験を積み重ねていきましょう。そうすることで、信頼できる相手が徐々に増えていき、自分が困っても「人に相談出来るから大丈夫だ」という自信を持てるようにもなっていきます。

 

「相談をする」ということは「自信」にも繋がっていく、とても大切なことなのです。

 

 

それでもなお、身近な人たちに相談するのは、やはり最初は気が進まないと思われてしまう方や、同じ職場の人に仕事の相談をするのは気が引けるといった方は、最初は、付属の相談機関を使われるのも良いかと思われます。

 

例えば、学生の方であれば、構内の学生相談室や学生相談センター、社会人の方であれば、提携している産業保健スタッフの方々も良いでしょう。

 

 

あるいは、地域の医療機関や福祉機関、職業支援センター等を上手に活用される方法もあります。そういった所には、大抵必ず、専門の相談員(心理師、保健師、医師等)がいるはずです。

 

 

 

 

このコラムを読まれまして、

ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)をはじめ、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、摂食障害、

パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、月経前症候群、

統合失調症、強迫性障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。