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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
発達障害の特性をお持ちの方の中には、
「自分は一生懸命仕事をしているし、それなりの結果も出しています。
なのに何故か職場での評価に繋がらないのです」
といったお悩みをお持ちの方もいらっしゃられます。
そのような場合、
ご自身でまず確認をされてみられても良いかと思われますのが、
以下のような事柄かと思われます。
□ 勤怠状況について:欠勤や遅刻、早退が多いと、どれだけ仕事を頑張られていられたとしても、どうしても印象や評価が下がってしまいます。体調を崩されている等のご理由がある場合は、上司に相談されて、可能であれば出勤時間について改めて合意形成を図るという方法もあるかと思われます。
□ 仕事時の「姿勢」について:発達障害のある方の中には、仕事に集中すればするほど、だんだん「(座った際の)姿勢」が崩れてきてしまう場合が少なくありません。時には、表情もなくなっていってしまうため、周囲(他者)から見ると、「だらっとした姿勢で、ぼんやりしている」ように見えてしまい、誤解が生じている可能性が考えられます。
□ 報連相について:一般的に会社では、きちんと手順を報告や相談ばかりではなく、ちょっとした何気ない立ち話でも、仕事の進捗や課題が話題として出てきます。これによって上司や同僚は、漠然とその人の忙しさの程度や、仕事の状況を把握したり察したりしています。自閉スペクトラム症(ASD)の特性により、「必要最低限の報連相されすれば良いのだ」という意識を持たれていらっしゃられる場合、ここで気がつかない内に、ご自分の評価を下げてしまっている可能性も考えられます。
□ 作業の手が止まってしまう頻度について:パソコンに向かって作業をされている際に、ふと他のことが気になってしまい、作業の手が止まってしまっていることが頻繁にないでしょうか。特に、ADHDの方の場合、注意が逸れやすいという特性から、このようなことが起こっていても不思議ではありません。以前、「注意持続訓練」のノウハウをご紹介させて頂いた時にも、そういった際の「サイドノート(リアルタイムメモ)」の活用をお勧めしています。
上記の事柄の大半は、
ご本人も“無意識のうちに”行ってしまっていることが殆どであるため、
中々気が付きにくい側面かと思われます。
この機会にご自身への振り返りとして、
一度“意識”をされてみられては如何でしょうか。
そして、もし“意識”することで改善できそうなことや、
有効な対策が立てられそうであれば、
ぜひ試してみて頂ければと思っております。
皆様の“気づき”のきっかけとなりましたら幸いです。
このコラムを読まれて、
ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、
興味・関心を抱かれた方は、
どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。
当院では、
大人の発達障害(ADHD、ASD含む)をはじめ、
うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、摂食障害、パニック障害、
睡眠障害、自律神経失調症、月経前症候群、統合失調症、強迫性障害など、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、
心身両面からの治療とサポートを行っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。