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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
「アンガーマネジメント」のコラムも今回で4回目です。
「アンガーマネジメント(怒りのコントロール法)」とは、
どんな方にもお使い頂ける、汎用性と実用性の高い、
自己管理スキルであり、コミュニケーションスキルの一つです。
特に、大人の発達障害(あるいは、その傾向)の方々とっては、
ADHD(あるいは、その傾向)がある方の場合は、
衝動性に身を任せてしまい、
相手に“怒り”を咄嗟にぶつけてしまうことへの対策として。
自閉症スペクトラム(あるいは、その傾向)がある方の場合は、
自分の気持ちや思いに目を向けてくことで、
相手に本当はどのようなことを伝えたかったのかに気づき、
自己洞察や内省、相手とのやり取りの変容に繋げていく対策として、
アンガーマネジメントの有効性が期待できます。
本日は、「アンガーログ」についてご紹介していきたいと思います。
「アンガーログ(怒りの記録)」の仕組み(メカニズム)は、
日記のように、日々の怒りを記録していくことで、
それまでは「掴みどころがない」と感じられていたかもしれない「怒り」に対する、客観視が可能となります。
加えて、ご自分の怒りの傾向・パターンも発見することが出来るのです。
では、実際にどのように「アンガーログ」を付けていけば良いかご説明します。
使われる用紙は、ノート、手帳、スケジュール帳、日記調、スマホのメモ機能等、ご自分が使いやすいと思われるもので十分です。
日記をつけるような要領で記録をしていきますが、
アンガーログには、以下の内容を記載していきます。
これら①~⑧を書いていきます。
すると次第にご自分の怒りのパターンが見えてきます。
どのような時間に、どのような場所で、
どのようなことをしている時にイライラしやすい、怒りやすい、
ということが分かってきます。
上記の流れ(①~⑧)の書き方の一例として……
………というように書きます。
これを書き留めておいて、定期的に見返します。
すると自然と、「どうすれば自分は起こらなかったのか」「イライラを減らすにはどうしたら良いか」が、頭に浮かぶようになるのです。
加えて、アンガーログに記録された怒りやイライラに対する一つひとつの対策や回避方法を考えていくと、当然ながら、イライラや怒りは減っていきます。
やがて暫くすると、書くだけで意識改革が図られイライラや怒りが消えていくようになるから不思議です。
これは、「レコーディングダイエット」と同じ仕組みでもあります。
「レコーディングダイエット」では、毎日食べる食物とそのカロリーを記録していくことで、自分の食事内容や間食を自覚し、意識改革・改善に繋げています。
アンガーログは、イライラや怒りを未然に防ぐ秘密兵器なのです。
記録し始めて少し経つと、着実にイライラや怒りは減っていきます。
では、アンガーログをつけた結果、ご自分のイライラや怒りの原因が分かり、対策や回避方法を考えていかれたケースをご紹介します。
このコラムを読まれて、ご興味や関心を持たれました方は、どうぞ当院までお問い合わせください。
当院では、大人の発達障害をはじめ、
うつ病、躁うつ病(双極性障害)、不安障害、適応障害、摂食障害、パニック障害、睡眠障害、自律神経失調症、強迫性障害、月経前症候群等、
皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、心身両面からの治療とサポートを行っております。
またご希望の方には、アンガーマネジメントについてのご相談も承っております。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願いいたします。