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医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。
ADHDでお悩みの方の困難の背景には、実は脳の3つの機能が関連していると言われています。
「実行機能回路」と呼ばれる部分の障害、
「報酬系回路」と呼ばれる部分の障害、
「時間感覚(時間処理)」と呼ばれる部分の障害、
この3つ機能を指しており、「トリプルパスウェイモデル」という仮説が提唱されています。
(但し、これはあくまで“仮説”ですので、3つとも該当されない方もいらっしゃいます。)
ADHDの方の「衝動買いをよくしてしまって困っています」というお悩みは、
実はこの「報酬系回路」と呼ばれる部分の障害と関連しているのです。
報酬系と呼ばれる部分の障害により、つい衝動的に目先の物に飛びついてしまい、
これが「衝動買い」に繋がってしまうのです。
衝動買いを防ぐためのご提案としまして、以下のような方法が挙げられます。
①クレジットカードは持たないようにする:
予め衝動買いが出来ない状況を作っておくことは有効です。
使えるお金は手持ちの現金のみ、と事前に決めておきます。
②1つ買う前に、1つ処分する:
その買い物が本当に必要なものかどうかが分かります。
また、部屋の中が物で溢れることも防いでくれます。
③ウィンドウショッピングはしないようにする:
ウィンドウショッピングをしていれば、つい買いたくなるのが人情です。
出来るだけ、目に入れないように、購入刺激は避けるのは賢明でしょう。
④ネットサーフィンはしないようにする:
ネットサーフィンもウィンドウショッピングと全く同様です。
またワンクリック購入を防ぐために、クレジットカードでの登録購入は避けましょう。
⑤一晩寝てから、もう一度考える:
一晩寝ると気持ちも冷静になります。本当に自分に必要なものなのか見極めやすくなります。
その時に品切れになっていたら「きっとご縁が無かったのだ」と考えましょう。
⑥残金を考える:
その買い物をしたらいくら残るのかを考えてみましょう。
財布の中を見て凡その残金を計算してみましょう。
意外に思われるかもしれませんが、“衝動買い”というものが一番楽しく感じられる瞬間は、
「買おうか、どうしようか…?!!」とドキドキしつつ迷いつつ、
「えい!買っちゃおう!!」と決めるまでの間だと言われています。
この間、脳内ではアドレナリンが放出され、快感と興奮の中にあります。
しかし、それが「実はぞれ程欲しいものでなかった…」と気づいた瞬間、
「ああ、また衝動買いをしてしまった…」という自己嫌悪感に苛まれてしまいます。
ADHDの方は、自分の行動に対し、時として人一倍後悔をしてしてしまうため、
それが強い自己否定感や抑うつ感情に繋がることも少なくはありません。
当院ではADHDをはじめ生きづらさを抱える大人の発達障害の方々へ、
医師・看護師・心理師の連携のもと心身両面からの支援を行っております。
皆様の行きづらさの解消に貢献できることを目指しております。
お悩みの方はぜひ当院にお問い合わせく下さい。
今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願いいたします。