今回は、『看護覚え書』(フロレンス・ナイチンゲール著)に見る「こころ」の7回目です。
よろしくお願いいたします。
(P81 物音 より)
不必要な物音や、心のなかに何か予感や期待などをかき立てるような物音は、患者に害を与える音である。
人間の感覚は古くから五感と言い、視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚がありますが、ストレスの身体症状としては、聴覚に関するものが最も頻繁にみられます。
耳鳴り、耳の痛み、耳が詰まった感じなどは、度々患者さんからのお悩みとしてお聞きします。
他にも、心療内科、精神科領域では有名な、「聴覚過敏」というものもあります。
これは聴覚が過敏になっていて、音が大きく聞こえるものです。
これがあると、普段の生活でも患者さんはしょっちゅう悩まされることになり、大きな苦痛となります。
我々人間は五感のうち最も視覚に頼っている生物と言えましょうが、精神は聴覚とのつながりが強いというのはなかなか興味深いところであります。
なお、聴覚の症状がみられた場合の診断名ですが、もちろん色々あるのですが、1つ有名なものとして、自律神経失調症があるでしょう。
これに関しては、別記事にてご紹介できればと思います。
(次回に続きます)