扁桃炎について

科目

内科

説明

扁桃炎は、のどの奥にある扁桃が炎症を起こす病気です。扁桃は、体内に入る細菌やウイルスを防ぐ重要な役割を担っています。しかし、これらの病原体が扁桃に感染すると、扁桃が腫れて炎症を起こします。扁桃炎は、特に子どもや若い人に多く見られますが、大人でもかかることがあります。季節の変わり目や、風邪を引いた後に発症しやすいです。

症状

扁桃炎の主な症状は、のどの痛みです。特に飲み込むときに強い痛みを感じます。扁桃が腫れて赤くなり、白い膿がつくこともあります。また、熱が出ることが多く、体全体がだるく感じることもあります。せきや鼻水が出ることもあり、頭痛や食欲不振が伴うこともあります。これらの症状は、体が病原体と戦っているサインです。

診断と検査法

扁桃炎の診断は、主に症状と視診によって行います。医師は、のどを見て扁桃の腫れや赤み、膿の有無を確認します。さらに、細菌やウイルスの特定のために、のどの粘膜を採取して検査することもあります。迅速検査や培養検査が行われ、結果に基づいて治療方針が決まります。全身状態をみるために、血液検査をすることもあります。これらの検査は、早期診断と適切な治療に役立ちます。

原因

扁桃炎の原因は、主にウイルスや細菌です。ウイルスによる扁桃炎は、風邪の一部として現れることが多く、細菌によるものは溶連菌などが原因となります。病原体は、飛沫感染や接触感染で広がります。特に、寒い時期や乾燥した環境では、感染しやすくなります。人が多く集まる場所では、感染のリスクが高まります。

治療法

扁桃炎の治療は、原因によって異なります。ウイルスが原因の場合、特別な治療は必要なく、症状を和らげることが中心です。十分な休養と水分補給が大切です。のど飴や温かい飲み物を摂ると良いでしょう。細菌が原因の場合は、抗生物質を使って治療します。医師の指導に従い、処方された薬を正しく使うことが重要です。また、症状が重い場合や繰り返す場合は、手術が検討されることもあります。

予防法

扁桃炎を予防するためには、日常の対策が重要です。手洗いやうがいを徹底し、感染のリスクを減らすことが大切です。特に外出後や食事の前にはしっかり手を洗いましょう。乾燥を防ぐために、適度な湿度を保つことも予防に効果的です。加湿器を使ったり、部屋の換気を行うことを心がけましょう。栄養バランスの良い食事と十分な睡眠をとり、免疫力を高めることも重要です。さらに、人混みを避け、マスクを着用することも予防に役立ちます。マスクは、自分がウイルスを移されない効果のほかに、周囲に移さない効果もあります。

扁桃炎にかからないように、日ごろの生活で予防対策をしっかり行いましょう。健康な毎日を過ごすためには、基本的な対策を続けることが大切です。