こころのペリカン便り

Column

【心療内科 Q/A】「『秋』になると涙もろくなるのは何故ですか?」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

10月に入ると、やっと辺りは秋の気配が実感されてきます。気温が次第に低くなり、空気が乾燥して、身体の中も外も水分を奪われ始めます。秋は、読書や芸術、ファッションに関心が高まる等、感性が豊かになる季節でもあります。厳しい夏を乗り越えてホッとひと息、気持ちに余裕が出来るからかもしれません。漢方(中医学)では、こういった季節に伴う感情の変化と私たちの臓腑とは、実は密接に連動し合っていると考えています。

 

 

漢方(中医学)では、私たちの感情を怒・喜・思・悲・憂・恐・驚の7つに分類し、七情(しちじょう)と呼んでいます。これらの感情の変化は、それぞれ特定の臓腑の生理機能に影響すると考えられています。例えば、怒ってばかりいると「肝」に影響し、逆に「肝」の状態が不安定だと「怒」の感情が際立ってくる、といった感じです。

 

 

秋は空気が乾燥しているので、乾燥が苦手な「肺」が乱れやすくなります。「肺」と関わりの深い感情は「悲」と「憂」です秋風に拭かれて落ち葉を見てしんみりしたり、何となく憂いの感情が頭をもたげてきたりされるのは、「肺」が乾燥によって不安定になることが関係しています。

 

 

また年齢と共に涙もろくなるのも、加齢に伴って心肺機能が弱くなってくるからと捉えることが出来ます。逆も然りで、深い悲しみや憂うつを抱え込むことで、「肺」がダメージを受けやすくなります。思い詰めた時にため息が出るのも、「肺」が呼吸に関係の深い臓器だからです。

 

 

秋の「悲」と「憂」の感情を安定させるには、「肺」の状態を整えることが鍵となります長ネギ、ショウガ、パプリカ等の「肺」が好む味である辛味」のある食べ物や、大根、白キクラゲ、梨などの肺」を潤す食べ物アーモンド、鶏肉、ナツメ等の血」を補う性質のある食べ物を食べて、精神状態を安定させていかれることがお勧めです。

 

 

 

当院では、

自律神経失調症、冷え性、睡眠障害(不眠症)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、心身症、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

パニック障害、月経前症候群、ストレス関連障害、

統合失調症、強迫性障害、過敏性腸症候群など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

なお、患者様のご希望や症状によっては、保険適用内で漢方薬による治療(漢方療法も行っております。ご希望の患者様は、診療の際に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。