こころのペリカン便り

Column

【心療内科Q/A】 「『心身症』について教えて下さい①~症状について」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

日本心身医学会によると、心身症は身体疾患の中で、その発症や経過に心理・社会的要因が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態を言う。但し、神経症やうつ病など、他の精神疾患に伴う身体症状は除くと定義されています。

 

 

つまり、ストレスなどの心因により、例えば十二指腸潰瘍のように実際に臓器に病変が出来たり(=器質的障害)、緊張性頭痛のように検査で異常は出ないものの頭痛や肩こりが生じる(=機能的障害)等、心の問題が影響して起きたり悪化したりする身体の疾患を総称して「心身症」と呼んでいるのです。

 

 

よって、以下の項目が当て嵌まる際、「心身症」と診断されます。

 

① 内科疾患がある:例えば、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・高血圧・甲状腺機能亢進症・気管支喘息・過敏性大腸炎・偏頭痛・潰瘍性大腸炎・糖尿病・狭心症・肥満・腰痛・蕁麻疹…など

 

② 疾患にストレスが大きく関わっている:治療をされていく中で、ストレスが原因になっていることが明らかになれば、単なる内科的な病気ではなく、「心身症」と診断されます。

 

 

その他、「心身症」のカテゴリーに入っているのですが、既にその症状や病態像が独立した病名のように扱われるようになっている代表的なものとしては、以下のようなものが挙げられます。

 

 

過敏性腸症候群(IBS)

● 機能性ディスペプシア(FD)

● 心因性発熱(ストレス性高体温症:SIH)

● 摂食障害(拒食症・過食症)

● 失感情症(アレキシサイミア)

● 失体感症(アレキシソミア)

● 慢性疼痛

 

 

このように心身症の症状は、非常に多岐に渡っており、それぞれの身体疾患によって異なります。但し、心身症になってしまう一歩手前では、集中力の低下や睡眠障害、倦怠感といったものが見られますこれはストレスによる心身反応ですが、せめてこの段階でご自身の抱えるストレスを自覚され、適切な対処をされていかれることが望ましいと言えるでしょう。

 

 

 

このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、心身症をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、

自律神経失調症、ストレス関連障害、パニック障害、

摂食障害、睡眠障害(不眠症)、強迫性障害、

月経前症候群、統合失調症、アルコール使用障害、

過敏性腸症候群(IBS)、機能性ディスペプシア(FD)など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリング(心理療法)をご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。