こころのペリカン便り

Column

【心療内科 Q/A】「『梅雨から夏』のセルフケアのポイントとは?」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

前回は「春(3月・4月・5月)のセルフケア」でした。

 

今回「梅雨~夏(6月・7月・8月)」は、湿度も気温も徐々に上がっていく季節です。この時期は、体内の水分管理と温度調整が、心身の健康を保つ上での最重要課題となります。

 

 

まずは食べ物についてです。暑くて湿気った不快指数の高い時には、つい冷たい飲食をしたくなりますが、これには注意が必要です。温度で身体を冷やすと、体内では「内臓が冷えてきたから、もっと温かくしよう」と熱生産を促してしまい、食べれば食べるほど火照りやすく、エネルギーを熱に変換しようとする分だけ疲れ易くなってしまいます。

 

スイカやトマトなど、身体を冷ます性質を持つ食品を常温で摂ってみたり、小豆やトウモロコシなど水分代謝から放熱を促す食品などに助けてもらいましょう。温度で冷やさず、食べ物の“性質”で冷やすことを意識されてみて下さい。

 

 

次は運動についてです。暑くなると出てくる汗も、急に必要量は出せません。そのためにも、早めに汗をかき慣れるためのトレーニングを始めていきましょう。適度な発汗は放熱効率が良くなり、熱中症の予防になります。暑さに慣れる「暑熱順化」トレーニングとして、ウォーキングやサイクリング等を軽く汗をかく程度に行いましょう。事前に柔軟体操・ストレッチで血行を良くしておくと一層効果的です。

 

 

習慣については、日照時間が長くなり、一年で最も活動時間が長くなりやすい夏は、内臓を休ませる時間も短くなりがちです。夜遅い時間の飲食や飲酒は胃腸に残業をさせてしまい、内臓の疲れを回復させる時間を奪うことに繋がり、あっという間に夏バテになってしまいます。内臓の疲れは持ち越し厳禁を意識されて、夕食の時間は遅くならないように気をつけられて下さい。同様に、梅雨の時期も、胃腸への労りは欠かせません。夏野菜をふんだんに使った温かいお味噌汁がお勧めです。

 

 

今度は心の持ち方についてです。夏は暑さによる発汗により、血液が凝縮してドロドロになり心臓への負担が増加します。そのような時は、ぜひご自身がウキウキとすることを探しましょう。楽しいこと、ワクワクすることは「気」や「血」の巡りを良くしてくれます行動範囲を広げてみたり、新しいお気に入りの場所探しをされてみられては如何でしょうか。

 

 

最後に、この時期は、梅雨の「湿邪(しつじゃ)」と夏の「暑邪(しょじゃ)」のダブルパンチが到来します。湿気により水分代謝が滞ることで、胃腸機能が鈍り、栄養の吸収力の低下が起き、回復力が下がってしまいます。その弱ったところに、暑さによる消耗が襲い掛かると、心身共にすっかり弱ってしまうこともあります。今回コラムに挙げたことをしっかりと行われ、この時期を上手に乗り切っていきましょう。

 

 

 

当院では、

うつ病、躁うつ病(双極性障害)、適応障害、睡眠障害、

心身症、自律神経失調症、ストレス関連障害、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)

パニック障害、不安障害、摂食障害(過食症)、

月経前症候群、統合失調症、過敏性腸症候群、

強迫性障害、アルコール使用障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。