こころのペリカン便り

Column

【心療内科/精神科医の名著紹介】 『看護覚え書』(フロレンス・ナイチンゲール著)に見る「こころ」 #4

今回は、『看護覚え書』(フロレンス・ナイチンゲール著)に見る「こころ」の4回目です。

 

 

よろしくお願いいたします。

 

 

 

 

(P21 換気と保温 より)

 

 

良い看護が行われているかどうかを判定するための規準としてまず第一にあげられること・・・それは《患者が呼吸する空気を、患者の身体を冷やすことなく、屋外の空気と同じ清浄さに保つこと》なのである

 

 

(現代において、換気と保温が健康において重要であることは常識になっていると思いますので、この内容自体には触れません。)

 

私はこの一節から、「看護とは、表面に見えるものだけを行うのではなく、それを完全たらしめるものに気づき遂行して、はじめて成り立つのである」というナイチンゲールの思いを感じました。

 

これは、看護師さんだけでなく、人を援助する職業である医療職全体に言えることでしょう。

 

一医療従事者として、どんな時でもこの思いを忘れずに日々の診療を行い、少しでも皆さまのお役に立てればと思っております。

 

(次回に続きます)