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【心療内科Q/A】「発達障害です、『頻度の高い合併症』について教えて下さい」【大人の発達障害】

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

以前、発達障害、とりわけ自閉スぺクラム症(以下、ASD)と消化器疾患との関連性について書かせて頂きました。

 

今回のコラムでは、消化器疾患をはじめ、ASDに伴いやすいと言われている症状(合併症について挙げさせて頂きます。

 

皆様のASDへの理解の促進や、ご自身の症状を参照される上での一助となりましたら、幸いです。

 

 

●子どものASDの三大合併症てんかん、睡眠障害、消化器疾患が挙げられています。全体の1割程度にてんかんが見られ、半分近いケースで下痢や便秘、腹痛などの消化器系の症状が繰り返し見られます。思春期以降は、睡眠の問題が非常に多くなります。感覚過敏により、入眠困難や途中覚醒が生じやすいだけでなく、ホルモン分泌の関係により夜型になりやすい傾向があると言われています。

 

 

●不安障害や身体化症状:頻度の高いものとして、パニック障害や社交不安障害等の不安障害が挙げられます。ストレスが身体症状化してしまうことも多く、消化器症状以外にも、頭痛、肩こり、頻尿といった諸症状もしばしば見られます。

 

 

●適応障害やうつ状態:職場や学校といった社会生活場面で行き詰まることによって生じる「二次障害」としての適応障害やそれに伴ううつ状態も、頻度の高いものであると言えるでしょう。

 

 

●チック症状や強迫症状:神経の過敏性や、同じ行動を繰り返す常同行動といったASDの特性とも関連しますが、身体の一部をピクンと動かしたり声や音を立てたりする「チック症状」や、やらなくともよいと分かっている行動や思考を止めることができない「強迫症状」も、ASDに伴いやすい症状です。

 

 

●ADHDやその他の注意に関する問題:注意力に関する課題や、多動も見られ、ASDの約3割の方がADHDの診断基準にも当て嵌まると言われています(ただし、この場合のADHDは、あくまでASDに伴うADHD症状です)。本来のADHDは、注意の転導性が亢進し、新規刺激に注意を奪れることで気が散りやすく、そのために注意の維持に困難が生じてしまう傾向が見られます。それに対して、ASDに伴うADHD症状は、刺激への過敏性のため「選択的注意」の能力が損なわれてしまい、そのために肝心なことに集中できなかったり、逆に過集中によって視野狭窄になり、他のことへの注意が疎かになるという「注意の配分の課題」が大きいと言われます。よって、ADHDの治療薬が投与されても奏功しなかったり、逆に悪化してしまったりする場合や、過敏性を改善する投薬の方が有効であったりする場合は、ASDがベースにあるタイプの方(ADHD症状は合併)であると考えることができるでしょう。

 

 

●協調運動や音韻の障害:目からの情報と手や身体の動きを上手く連動させるという「協調運動」がスムーズにいかないという発達性協調運動障害や、言葉の発音や発声等に困難がある「音韻障害」等を伴うことも少なくはありません。

 

 

●アレルギーやホルモン機能の障害:ASDの方には、アトピー性皮膚炎や気管支喘息、アレルギー性鼻炎などのアレルギーの合併が多いと言われています。また、ASDの方には、ホルモンの日内変動がはっきりしない傾向があります。副腎皮質ホルモンのコルチゾールは朝活発に分泌され、一日の活動やストレスに備えます。しかし、ASDの方には、この朝の分泌増加が認められず、昼夜のメリハリが形成されません。そのため、朝は中々エンジンがかからず、夜は眠りにくいという状態に陥りやすいと言えます。また、体内時計のリズムを生み出しているメラトニンに働きも弱く、余計に睡眠障害や昼夜逆転が起こりやすいのです。

 

 

 

このコラムを読まれて、

ご自分の現在のご状況として気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください

 

 

当院では、大人の発達障害(自閉スペクトラム症、ADHD含むをはじめ、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、摂食障害、パニック障害、

睡眠障害、自律神経失調症、月経前症候群、統合失調症、強迫性障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。