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【心療内科Q/A】「図書館リハビリ出勤を行う時のコツとは?」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

うつ病など心の病気によって休職をされていた方が、職場に復帰される前に、自主的に、あるいは職場からの指示を受けて、書館に通ってリハビリ勤務をされる方が多く見られます。この図書館リハビリ出勤は、決まった時刻に、決まった場所に到着し、一定時間その場所に留まる(拘束される)ことが出来るかどうかを試験的に確認する上で有用です。

 

 

しかし、折角図書館リハビリ出勤をされるのであれば、惰性的に行うのではなく、有益なものとしたいところです。今回は、図書館リハビリ出勤をされるにあたって、集中力を保つ」ために役立つ8つのポイントをご紹介させて頂きます。

 

 

 

1.口にものを含ませる ~30分に1度は水を飲む~

 

知らず知らずの内に体が乾燥していることがあります。そうすると体調も悪くなってきて、集中力が切れて眠くなったり、頭痛が起きてきたりすることあります。ですので、大体20分〜30分おきに水分を口に含むことをお勧めします。適度な糖分(飴など)も摂取できるとなお良いでしょう。

 

 

2.立ち上がって休憩する ~敢えて、立ち上がる~

 

上記の「1」をするために、飲食が出来るコーナーに30分おきに足を運びます。2~3分休憩したら、また戻って集中をします。その場で休憩ではなく、立ち上がることにより、ちょっとしたリフレッシュが出来ます。

 

 

3.休憩のタイミングは気付いたら「すぐに」 ~休むのは、次に頑張るため~

 

一度座ってしまうと、立ち上がるのが面倒になります。しかし、「ちょっと疲れてきたな」と思われたら、「あと5分やってしまおう」等と頑張ってしまわないことです。頑張らずに疲れを感じたらすぐに休む。それが、次頑張るために大切な一歩となるのです。

 

 

4.図書館だけど、色々やってみる ~図書館に行って、やりたいことをする~

 

「図書館に行く=読む」だけとは限りません。しかし、この「読書」一つとってみても、実に色々なことが出来るのです。以下に例を挙げておきます。

 

□ 図書館の中で本を歩いて探す、ウィンドウショッピング感覚

□ 図書館の中の雑誌を雑誌コーナーで読む

□ 図書館の中だけど敢えてネットで本を探す、ネットの口コミを読んでみる

□1ページ読んでみて「読みたくない」と思ったら読まない

□ 全く興味のないジャンルコーナーを歩いてみる、本を読んでみる

□ 今までに一回でも「学んでみたいな」って思った本を読んでみる

□ 大学時代に専攻していた本を読んでみる………等々。

 

 

5.色々な場所へ行く ~たまには図書館を変えてみる~

 

本来なら、通勤練習の一環なので、同じ場所に同じ時間に通えた方が良いのかもしれません。ですが、それに縛られ過ぎることはありません。むしろ、違うことをやってみるチャンスになるかもしれません。図書館の周りを散歩するのも良いでしょう。みどりはリフレッシュ効果抜群です但し、職場近くの図書館等を会社側から指定された際には、そちらに従って下さい)。

 

 

6.お気に入りの場所を見つける ~「ここなら落ち着くかも」を見つける~

 

「あ、この席好きだな」という場所をぜひ見つけてみましょう。例えば、程よい空調の場所、人の死角になる所、緑が見える所、空が見える所等々…。そういう場所を見つけると、そこに座った時、何とも言えない充実感が湧いてきます。

 

 

7.芸術にふれてみる ~余り難しく考えないで…~

 

図書館に来て、i-podでひたすら音楽を聴いていたって構いませんし、読書の合間に1曲聴くのも良いでしょう(勿論、周囲への音漏れには気をつけましょう)。また、写真集を眺めたり、絵画集を眺めたりするのも良いリフレッシュになります。同じ脳ばかり使い続けると、当然ながら、疲れやすくなります。たまには脳の別の場所も使ってあげましょう

 

 

8.出来ることに感謝する ~集中できない自分を責めない~

 

「もっと出来たはず…」。そうです、以前にあなたなら簡単にできたこと、それができなくなるのが、うつ病等のこころの病気です。なので、出来ない自分を徒に責めないことです。「ダメだ、ダメだ」と言われて、元気になってくる人など何処にもいません。「もっと頑張れる」と思っても飛ばしすぎると息が持ちません。例えその時は大丈夫だったとしても、後々必ずダウンしてしまいます。60%できたら合格」。そう考えて、頑張りすぎないことが大切です。調子を掴むまでは「それなり」でいきましょう。

 

 

 

当院では、うつ病適応障害をはじめ、

躁うつ病(双極性障害)、自律神経失調症、不安症、

パニック症、社交不安症、恐怖症、睡眠障害(不眠症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

摂食障害(過食症)、心身症、強迫症、統合失調症、

月経前症候群(PMS)、過敏性腸症候群(IBS)など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。