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機能性ディスペプシア(FD)と漢方療法

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

機能性ディスペプシア(FD)に代表されるような機能性…」と命名されている病気の多くがストレス性、心因性のものとされる傾向があります。

 

 

因みに、機能性ディスペプシア(以下、FD)とは、上部の消化器官に由来すると思われる症状(腹痛、胃の不快感、胸やけ、悪心、嘔吐など)が、①4週間以上持続し、②運動とは無関係であり、③原因となる病変等が認められない、といった3条件を満たすものを呼びます。そして、FDの症状型としては、「胃食道逆流型」「運動不全型」「潰瘍症状型」「非特異型」があるとされています。

 

 

そして、そのFDの治療法として、漢方の六君子湯(りっくんしとう)」がそのガイドラインにも記載されています。

 

 

六君子湯は、以前ご紹介させて頂きました補気剤(補気薬)」に分類されており、メンタルの病気においても、様々な場面で採用されている漢方薬の一つです。単なる胃薬ではなく、補気剤というところがポイントで、消化管の気虚がベースにあり(=脾胃が虚しており)、元々食が細いようなタイプの方に向いています。FDの患者様の中でも、そのようなタイプの人に向き、逆に普段しっかり食べて元気のよいFDの方には余り効かない可能性がありますので、ご自身の日頃の食生活についても、医師にしっかりと伝えて頂くことが、適切な漢方薬選びに欠かせなくなってくることでしょう。

 

 

よく、「漢方薬には副作用がない」と思っていらっしゃられる方も少なくありませんが、副作用よりも誤治(ごち)」の方がより危惧されています。「誤治」というのは、その方の「証」に合わない漢方薬を飲まれることで、症状が良くなるどころか、却って悪化してしまうことを指します。よって、最近では通常の薬局でも漢方薬を「症状」別の記載により販売していますが、本来は医師の判断を仰いだ方が良いのは言うまでもありません。

 

 

なお、機能性ディスペプシア(FD)の治療の漢方薬は、当院のような心療内科では、健康保険適用で処方することが可能です心療内科において、漢方薬による治療をご希望の患者様は、ぜひこの機会にご相談されてみられては如何でしょうか。

 

 

 

当院では、機能性ディスペプシア(FD)、

パニック症(パニック障害)、自律神経失調症、

心身症、ストレス関連疾病、睡眠障害(不眠症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、

摂食障害、月経前症候群、更年期障害、冷え性、

統合失調症、強迫性障害、過敏性腸症候群など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。

 

参考サイト:機能性ディスペプシア(FD)ガイド 日本消化器病学会 https://www.jsge.or.jp/guideline/disease/fd.html