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【心療内科 Q/A】「『回避性性格』と『適応障害』の関係性とは?①」

A.

医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

 

今まで同コラムにおいて、適応障害に罹り易い(親和性がある)性格傾向としまして、タイプA行動パターン循環気質(躁うつ気質)」執着気質…等々を記載して参りました。今回は、こちらも適応障害との関連性が指摘されている回避性性格について書かせて頂きます。

 

 

回避性性格の方は、とにかく「傷つくこと」を恐れます嫌な言動は勿論、些細な一言や、客観的に見れば至極当然と思えるような真っ当な注意に対しても、ご自分の存在を否定されたかの如くのダメージを受けてしまう上、それがいつまでも尾を引きます。加えて、失敗や恥を掻きたくないため、挑戦(チャレンジ)することを拒みます。

 

 

その結果、社会人の方の場合、仕事に深入りすることをせず、当たり障りのないポジションに甘んじます。そして、そういったご自身の内面を他人に知られることが嫌なので、人との交流も少なく、表面的なものに留まってしまいます。

 

 

この回避性性格には、二通りの心性が存在します。

 

 

一つは、逃げることを容認し、よりストレスの少ない方向へ自ら進んでいかれるタイプです。それがその方にとっての「適応戦略」として機能しているのですが、周囲からは「仕事が余りできない人」という評価を受けてしまいます。勿論、ご本人はそれを快く思ってはいませんが、だからと言って改善するために挑戦(チャレンジ)されることはありません。

 

 

二つ目は、ご自分が楽なポジションに逃げていることを認めることが出来ないタイプです。失敗や恥をかくことを極度なまでに恐れ、仕事のスキルが実は余り高くないことを受け入れられません。楽なポジションに甘んじなければならないのは、周囲に問題があるからだという責任転嫁をしてしまいます。それゆえ、周囲からは「仕事は出来ないのに、プライドだけは高い」と評され、扱いづらい存在と思われていまします。

 

 

この二つのタイプに共通するのが、自己評価の低さだとも言えます。そのため、他者からの言葉に容易に傷つき、積み重なるとそれが増幅して、抑うつ状態に陥ります。その時点に至って医療機関に掛かられると、適応障害よりもうつ病で診断されることも起こり得るのです。

 

 

 

当院では、適応障害をはじめ、

うつ病、躁うつ病(双極性障害)、自律神経失調症、

睡眠障害(不眠症)、ストレス関連障害、統合失調症、

パニック症、強迫症、不安症、摂食障害(過食症)、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症含む)、

月経前症候群(PMS)、過敏性腸症候群(IBS)、心身症など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

また当院では、診察と一緒に、専門の心理士(臨床心理士・公認心理師)資格を持ったカウンセラーによるカウンセリング(心理療法)も行っておりますカウンセリングをご希望される患者様は、診察時に医師にご相談下さい。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン新宿ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。