こころのペリカン便り

Column

【心療内科 Q/A】「良質の睡眠へ誘う入浴法を教えて下さい」

A.

医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)です。

 

前回のコラムにおいて、人が眠くなる条件として、「深部体温と皮膚温度の差が小さくなること」をお伝えしました。

 

それは即ち、「手足から熱が放散されて、深部体温が下がる」状態です。そしてその状態を意図的に促進させる方法が、「入浴」なのです。

 

ベストな入浴時間は「寝る90分前」と言われています。

 

何故なら、入浴することで、手足の熱解放が本格化し、深部温度と皮膚音度間の差が最も小さくなるのに掛かる時間が、その位であるからです。

 

(よって、入浴から就寝まで余り時間がないようなら、その場合はシャワーにされた方が、入眠には適しています)

 

 

さらに一般的な入浴以上に効果的なのが、炭酸泉やナトリウム泉などの温泉に入る「温泉浴」なのです。

 

もちろん、本当の温泉に入ることが最も良いのですが、毎日そうする訳にもいきません。

 

市販の炭酸入浴剤(重炭酸塩のタブレット)、特に血行や体温変化を重視した商品であれば、ある程度の効果が期待できますので、試してみられるのも良いでしょう。

 

その際は、製品表示や効能表示をよく読んでから選ばれて下さい。

 

 

また、寝る前に入浴をするほど十分な時間がなく、シャワーより入眠効果を上げられたい場合、より手軽な方法として「足湯」がお勧めです。

 

熱放出の主役は、表面積が大きく、毛細血管が発達している手足です。そこで足湯で足を集中的に温め、結構を良くして熱放出を促せば、入浴と同程度の熱拡散効果を短時間で得られるのです。

 

足湯にも勿論、炭酸入浴剤を加えることは可能です。「炭酸足湯」なら、皮膚の血管拡張作用がより期待できるでしょう。

 

寝る直前に行っても良い足湯(入浴の場合は、寝る90分前がベストです)は、多忙な現代人向きとも言えます。

 

風呂桶1つで出来るので、ぜひ「時間がないけれども、今日だけはぐっすり寝たい」という夜などに行ってみて下さい。

 

 

 

このコラムを読まれて、ご自分の現在のご状況として、

気になる点がありました方や、

興味・関心を抱かれた方は、

どうぞ当院まで、お気軽にお問い合わせください。

 

 

当院では、睡眠障害(不眠症)をはじめ、

大人の発達障害(ADHD、自閉スペクトラム症)、

うつ病、躁うつ病、不安障害、適応障害、

摂食障害、パニック障害、自律神経失調症、

月経前症候群、統合失調症、強迫性障害など、

皆さまの抱えるこころのお悩みに対して、

心身両面からの治療とサポートを行っております。

 

 

今後とも、医療法人社団ペリカン六本木ペリカンこころクリニック(心療内科、精神科)を宜しくお願い致します。